クワイエット・コーナーのコンピレイションCDシリーズ、2023年夏の新作。メロウなフォークやジャズ・ヴォーカル、チェンバー・ミュージック、ベッドルーム・ポップを織り交ぜながら、クワイエット・コーナーならではの「チルアウト・フィーリング」を演出。涼しげでメディテイティヴな音の連なりは、夏のBGMにもお薦めの１枚。
ジャンルや国境、時代を超えて「クワイエット」という感覚で共通する、心を安らかに静める音楽を紹介するクワイエット・コーナー。2014年に発売されたディスクガイド本「クワイエット・コーナー」とコンピレイションCD『クワイエット・コーナー~心を静める音楽集』はどちらもロング・セラーとなり、以来、コンピレイションCDはシリーズ化され、人々の日常に寄り添ってきました。
2021年、7年ぶりに発売されたディスクガイド本第二弾にあわせて、ジャケット・イメージや装いを新たに発売されたコンピレイションCDシリーズ『Quiet Corner – Ma Fleur』は、その後、第2弾『Quiet Corner – Windfall Light』(2022年8月)、第3弾『Quiet Corner – Always By Your Side』(2022年11月)とリリース。思わずシリーズでコレクションしたくなる、服部あさ美さんが描く花のイラストをあしらったジャケット・デザインも好評です。 第4弾となる本作は、ディスクガイド本のチャプターのひとつ「The Chill Air」をテーマに、メロウなフォークやジャズ・ヴォーカル、チェンバー・ミュージック、ベッドルーム・ポップを織り交ぜながら、クワイエット・コーナー流のチルアウトな選曲。夏のBGMにもお薦めの1枚です。
ロングセラーシリーズ、クワイエット・コーナー・・クワイエットというくらいですから、静かで空間のある音楽を紹介してくれます。毎回（私的にですが）知らない曲が多くて新しい発見があり、新鮮な世界観が感じられて楽しみにしています。今回も収録アーティストで私が知っていたのは、クリスチャン・サンズとニコライ・ヘス（この方とは吉祥寺で乾杯したことがあって、笑顔の素敵な人でした・・）の２人だけで、曲自体は全て初めて聴きました。
アルバム全体を通して、キャッチコピーにある「涼しげでメディテイティヴな音の連なり」があります。空間を感じる音の響き、雨音や風鈴？のような音が曲に調和していたり、拡がっていくクールなメロディとパルスのようなリズムが聴き手に心地よく響いてきます。こんな季節に部屋で聴いていて、午後の時間が少しゆっくり過ぎていくように感じました。
実は送っていただいた音源を聴いていたら、私の80歳になる両親が「涼しくて、心が伸びていくような音楽ね・・」と反応していました。そうですね、みなさんの心のストレッチにもなりますように。（ジャズ管理人）
1. Librarry Fields / Alaskan Tapes
2. Eunoia (feat. Goldmund) / Hollie Kenni
3. Zalia (feat. Purnamasi Yogamaya) / Remis Rancys
4. Soli / Shabason & Krgovich
5. Frame / Darryl Kissick
6. Softly (Instrumental) / Scott Orr
7. Still (feat. Marvin Sewell) / Christian Sands
8. Norra Udden / Andreas Söderström & Rickard Jäverling
9. Dusk Above Delphinium Dew / Andrew Wasylyk
10. Maybe More Than You Knew / Tim Linghaus
11. Grands Boulevards / Yumi Zouma
12. Close / Madeleine Jonsson Gille & F.S. Blumm
13. Drowning, Breathing / Testbild!
14. Atmosphere / Gareth Dickson
15. By this River / Sissel Vera Pettersen & Nikolaj Nikolaj Hess
■選曲・監修：山本勇樹
