齋藤悌子 / David Matthews『TEIKO SAITO MEETS DAVID MATTHEWS / LIFE WITH JAZZ』

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日本最南端-石垣島のジャズ・クラブ“すけあくろ”がおくる新レーベル
「Scarecrow Recordings」作品第一弾!『A Life with Jazz』

TEIKO SAITO MEETS DAVID MATTHEWS / LIFE WITH JAZZ (SCARECROW RECORDINGS / SCRE-1)
メーカーコメント

沖縄とマンハッタン、ジャズの記憶がつなぐ二つの島と二人の音楽家。
日本最南端のジャズ・クラブでの出逢いと対話。
アメリカ占領下の沖縄でジャズ・シンガーとして活躍した宮古島出身の齋藤悌子(旧姓:平良悌子)、ピアニスト/アレンジャーとして数多くの名曲を世界に送り出してきたデヴィッド・マシューズ。
86歳の歌い手と80歳のピアニスト、沖縄とマンハッタン、1万km以上離れた二つの“島”で人生を過ごしてきた二人をジャズがつなぐ。

『⽯垣島からの電話』 ⽂:松永誠剛

⽯垣島の公設市場の前にひっそりと佇む、⽇本最南端のジャズ・クラブ「すけあくろ」。
⽯垣島には今はなきジャズ喫茶「バードランド」を中⼼に1970 年代後半から
ミシェル・ペトルチアーニやアブドゥーラ・イブラヒムなど
世界中から多くのジャズ・ミュージシャンが訪れている。
「すけあくろ」はそんな島の⼈々の⾳楽への愛を引き継いでいる空間であり、
僕ら⾳楽家たちにとっては⾳楽の原点に帰るための“御嶽”のような存在でもある。
“録⾳を残したい”
2 年前に「すけあくろ」のオーナーであり、コントラバス奏者でもある今村光男さんから
頂いた⼀本の電話から今回の作品は⽣まれた。
齋藤悌⼦さん(旧姓:平良悌⼦さん)は宮古島に⽣まれ、
⾼校⽣3 年⽣の時からジャズ・シンガーとして
アメリカ占領下の沖縄で歌い続けてきた。これまでレコーディングは残されていないと云う。
そんな、僕が⽣まれる前の⽇本、そして沖縄の“ジャズの物語”を伺っていると、
デヴィッド・マシューズのことが浮かび、今回、ピアノをお願いすることにした。
僕が「すけあくろ」で初めて演奏したのはデヴィッドとのトリオだった。
86 歳のジャズ・シンガーと80 歳のピアニスト、沖縄とマンハッタン、
1 万km 以上離れた“⼆つの島“でジャズと共に⼈⽣を過ごしてきた⼆⼈の対話の記録。
レコーディングの場所は「すけあくろ」 以外には考えられなかった。
密閉されたスタジオではなく、この島の湿度も⾹りも⼀緒に、
この島で過ごしてきた楽器たちと共に奏でた⾳を残したいと思ったからだ。
録⾳はSHIKIORI の作品や僕が関わるプロジェクトのサウンド・デザインを
⼿掛けてくれているFly sound 福岡功訓さんにお願いし、
そして、悌⼦さんと同じく宮古島出⾝のサックス奏者、池村真理野にも声をかけた。
2022 年3 ⽉、みんなで⽯垣島に集合した。
パンデミックの影響もあり“⽯垣島からの電話“から2 年の時を経ての出会い。
悌⼦さんとデヴィッド、⼆⼈の会話に通訳は必要なかった。
ジャズが⼆⼈の⾔語であり、会話は⾃然にはずみ、レコーディングは全て1 テイクで残された。
⼆⼈の紡ぐ⾳を聴いていると讃美歌のように感じる瞬間がある、
⾳楽、ジャズと共に⽣きる⼈⽣。
コロコロと価値が変わり続ける世界にも変わらない価値のあるものがある。
10 ⽉10 ⽇に87 歳を迎える悌⼦さんと宮古島での⾥帰りコンサートでの
再演の約束を交わした。
僕らの旅は続く。

2人の演奏者について

【齋藤悌⼦(旧姓 平良悌⼦)】Teiko Taira
1935年10⽉10⽇⽣まれ、 宮古島出⾝。現在、⽯垣島在住で旧姓は平良悌⼦。アメリカ占領下の沖縄でジャズ・シンガーとして活躍。那覇⾼校3年⽣のころ、恩師から勧められた⽶軍基地のジャズシンガーのオーディションを受け合格し、将来の夫となる齋藤勝がバンドマスターを務めるグループの専属ボーカルとして約10年間、⽶軍基地で歌う。結婚後、夫の故郷である千葉県での⽣活を経て、娘が移住した⽯垣島へ1989年に夫婦で移り住み、娘の経営するカフェレストランで、ジャズの⽣演奏を⾏う。 1995年、夫の急逝により歌うことをやめていたが、ウクレレ演奏を楽しむ⼈たちとの交流を通じて、再び歌を歌うようになり、現在に⾄る。これまでレコーディングされた作品は残っておらず、今回、世界中の⾳楽家に愛される⽯垣島の「すけあくろ」にて、デヴィッド・マシューズとのレコーディングを⾏った。

【David Matthews】 デヴィッド・マシューズ
1942 年アメリカ・ケンタッキー州⽣まれ。1970〜75 年ジェームス・ブラウン・バンドでのアレンジが⾳楽活動の第⼀歩となった。1975 年、Paul Simon の「Still Crazy After All These Years」、1976 年、The Starland Vocal Band「Afternoon Delight」でグラミー賞を獲得。1976 年、George Benson のアルバム「Good King Bad」にて作曲した曲のうち、”Theme from Good King Bad”が、グラミー賞の”Best Rhythm & Blues Instrumental Performance”を受賞。その後、フランク・シナトラ、ポール・マッカートニー、ポール・サイモン、ビリー・ジョエル等のアレンジを担当し、ジャズ、フュージョン、ポップスと幅広い名アレンジでアメリカ⾳楽界での地位を確⽴した。松⽥聖⼦の『SEIKO JAZZ』の全アレンジを⼿がける。第32 回⽇本ゴールドディスク⼤賞 JAZZ ALBUM OF THE YEAR受賞。2018 年には旧友である、エディ・ゴメス、ドラムのスティーヴ・ガッドとのトリオCD『Sir,』を発表。”熱燗”と”あじのたたき”が⼤好物で、新宿の”思い出横丁”の常連。趣味はセイリングで、キャプテンハットは彼のトレードマークでもある。

演奏者・曲目

Teiko Saito(齋藤悌子)Vocal
David Mattews Piano
Marino Ikemura(池村真理野)Sax
Seigo Matsunaga(松永誠剛)Double Bass

1. Danny Boy
2. My Funny Valentine
3. Tennessee Waltz
4. Summertime
5. On The Sunny Side Of The Street
6. Maznu Ara
7. Improvisation
8. All Blues
録⾳:福岡功訓 Fly sound

 Teiko Saito meets David Matthews -A Life with Jazz-

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