書籍情報『ビル・エヴァンス・トリオ 最後の二年間 TIMES REMEMBERED』

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エヴァンスがこよなく愛したラスト・トリオのメンバー、ジョー・ラ・バーベラ本人による感動的な回想記。

『ビル・エヴァンス・トリオ 最後の二年間 TIMES REMEMBERED』
著者 ジョー・ラ・バーベラ、チャールズ・レヴィン、訳者 荒井理子

ISBN:9784794226877
出版社:草思社
。判型:四六判
。縦188mm 横130mm 高さ23mm
。重量 352g


。ページ数:320ページ
。発行年月日:2023年12月07日
。発売予定日:2023年12月04日
発売予定日以降、商品入荷次第発送いたします。

内容紹介

ジャズピアノの世界に圧倒的な影響を与えた巨匠ビル・エヴァンス、
そのラスト・トリオのドラマー、ジョー・ラ・バーベラが綴ったエヴァンスとの思い出、
そして最期を迎えるまでの日々。エヴァンスの軌跡、音楽に対するエヴァンスの哲学と信念、
トリオの主要なレコーディング・セッションの数々、ツアー中の舞台裏の秘話などが語られる。
このトリオの想像を超えて深く純粋な音楽が生み出される体験をジョーは全身で受け止めたが、
彼はまたその夢の演奏が消え失せるところにも立ち会った――。

エヴァンスがこよなく愛したラスト・トリオのメンバー本人による感動的な回想記。

私のおすすめコメント

ビル・エヴァンスの通称ラスト・トリオ(活動:1979-80年)のドラマー、ジョー・ラ・バーベラによる、エヴァンスと作り上げた音楽、共に過ごした日々や間近に見た生きざまを綴った評伝です。
単に興味本位にエヴァンスを取り上げたものではなく、ピアニストへの敬意が文章全体から溢れているのが美しい。演奏活動を共にした本人であり、ある時は「ルームメイト」のような生活を送っていた、ラ・バーベラのみが知り、伝えられる内容だと思います。
実は私、ラ・バーベラ本人と何回か接したことがあって(桜木町の居酒屋でご一緒したことも)、とても物腰の柔らかい紳士という印象を持っています。そんな紳士が、エヴァンスが倒れた時、血を吐く本人を車の後部に乗せ、一方通行を逆走し病院へ行った・・というストーリーを読むと本気の緊迫感が伝わっています。
最後まで全身全霊で音楽を作っていたエヴァンス。エピソードの一つ一つから、その音楽、創造への執着が伝わってきます。「私の外側はボロボロかも知れないけど、内側はきれいなままだ」と語ったというエヴァンス、その内側に秘めたものが何であったのかに迫ります。(管理人)

目次

日本の読者のみなさんへ
まえがき ハル・ミラー
はじめに
プロローグ
第1章 誕生
第2章 バークリー(とビル)
第3章 仲間のつながり
 *証言 ピーター・アースキン/アルフォンソ・ジョンソン
第4章 オーディション
 *証言 マーク・ジョンソン/ジョン・ディ・マルティーノ
第5章 ふたたび巡業へ
 *証言 マーク・ジョンソン/ゲイリー・ノヴァク/ローリー・ ヴァホーマン/マルコム・ページ/トゥンデ・アグビ/マーク・コープランド
第6章 ビルからのレッスン――発見の喜び
 *証言 アンディ・ラヴァーン
第7章 We Will Meet Again
 *証言 マーク・ジョンソン
第8章 ビルと過ごした時間 1
第9章 バースデー・ブルースとブエノスアイレス
*証言 ゲイリー・ダイアル
第10章 ビルと過ごした時間 2
第11章 期待
第12章 ビルと過ごした時間 3
第13章 パリ・コンサート――ヨーロッパ、1979年 153
第14章 ビルと過ごした時間 4
第15章 ヴィレッジ・ヴァンガード――Turn Out the Stars  *証言 ティファニー・ラ・バーベラ=パーマー
第16章 ビルと過ごした時間 5
第17章 最後の日々――ヨーロッパ、1980年
 *証言 マーク・ジョンソン
第18章 最後の日々――アメリカ国内
 *証言 デニー・ザイトリン/リッチー・バイラーク/アダム・ナスバウム/アンディ・ラヴァーン
第19章 1980年9月15日
 *証言 ジョン・メイヤー
第20章 その後
第21章 エピローグ――Re: Person I Knew
謝辞
ソーホーでの哀悼――フランソワ・ラシャルム
ビル・エヴァンス、ビル・エヴァンス・トリオ――ジョー・ラ・バーベラ
訳者あとがき
ビル・エヴァンス・トリオ ツアー・スケジュール――トニーノ・ヴァンタジャート
ビル・エヴァンス・トリオ レコーディングリスト
原註
参考資料

著者略歴

著:ジョー・ラ・バーベラ
ジョー・ラ・バーベラ(Joe La Barbera)
ジャズ・ドラマー。1948年生まれ。ニューヨーク州出身。バークリー音楽大学、米陸軍軍楽隊での兵役を経て、ジャズ・ミュージシャンとしてのキャリアをスタートさせた。1979年1月~1980年9月、ビル・エヴァンスの逝去までビル・エヴァンス・トリオのドラマーを務めた。ウディ・ハーマン、チャック・マンジョーネ、ジョン・スコフィールド、ジム・ホール、ハンク・ジョーンズ、バド・シャンク、ゲイリー・バートン、マイケル&ランディ・ブレッカー、トゥーツ・シールマンスなどの世界的なジャズ・アーティストと共演。1993~2021年までカリフォルニア芸術大学で教鞭をとる。2019年にはロサンゼルス・ジャズ・ソサエティおよびロサンゼルス・カウンティ美術館より名誉あるジャズ・トレジャー・アワードを受賞。現在はカリフォルニア州在住。

著:チャールズ・レヴィン
チャールズ・レヴィン(Charles Levin)
ライター。「Ventura County Star」「DownBeat」「Jazziz」各誌や、モントレー・ジャズ・フェスティバルのプログラムに寄稿。プロのドラマーとしては計30年間活動。途中、カリフォルニア芸術大学に戻りラ・バーベラに師事し、BFAとMFAを取得。ジャズ・グループCodaを率いたほか、ジョニ・ミッチェルのトリビュート・バンドDreamlandの共同リーダー兼マネジメント担当としてツアーを開催した。

訳:荒井 理子
荒井 理子(あらい・あやこ)
お茶の水女子大学文教育学部外国語文学科(英文学専攻)卒業。主な訳書は『サクソフォン マニュアル日本語版』(ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス)、『ブルーノート・レコード 妥協なき表現の軌跡』(共訳、ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス)、『ゲッツ/ジルベルト 名盤の誕生』(シンコーミュージック・エンタテイメント)など。

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