ジャズを長く楽しむコツ?

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こんにちは、ジャズ担当の神尾です。
いきなりですが・・売場にいると、本当に長くジャズと付き合っている方と出会うんですよね。ひと言で言えば、お店に10年20年と通うように細く長くご来店されるお客さまです。
そうした方たちって、ジャズの聴き方に特徴があるように思います。ざっくばらんに書いてみますが、みなさまのジャズを楽しむコツに繋がればうれしいです。

岩浪さん2
▲学生時代に私が初めて買ったジャズのガイド本。岩浪洋三さんの『JAZZこだわりCD668』名著です(絶版)。
初版は知人に譲ってしまって、買い替え。手元にある改訂版です

まず、そういうお客さまは、何かの対象を一心に追いかけるではなく、とにかく何でも聴いてみるという姿勢の方が多いです。ジャズに対するこだわりがない訳ではないのですが・・。
例えば、Yさん。何でもといっても4ビートのジャズが基本。新人からベテラン、ジャズジャイアンツのいわゆる大名盤にレアな幻の名盤。近年盛んな未発表音源の発掘盤。デキシーにモード以降のものも、ヴォーカル、ビッグバンド、ソロ演奏・・興味を持ったものを必ず自宅のオーディオの正面で聴いてみるそうです。そしてお気に入りの演奏者や曲などを見つけたら、関連する作品を探し聴いてみる。これを繰り返しもう・・うん10年だそうです。

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▲お店の棚にあった、1917年~2021年のジャズ。分け隔てなく楽しむにはコツがある?

そして、このYさんにその興味はどこから?と話を聞いてみると、音楽に通じた友人がいて、その人がすすめるならそれを聴いてみる、雑誌やフリーペーパーのディスクガイドも信頼している評者がいるそうです。

ジャズ雑誌
▲ジャズを聴くその好奇心はどこから・・ジャズ雑誌の数々

次にMさん。この方はスイング~モダンジャズのレコードコレクター(LPのみならずSP盤も)でありながらCDも楽しみます。Yさんと同じく、ヴォーカル、ビッグバンド、ソロなど、編成にはこだわりません。
話を聞いて納得しましたが、ジャズって聴くタイミングや心境によって。また、いままで聴いてきた自身のジャズ遍歴によって、良さを感じたり感じなかったりするそうです(思い当たりませんか?)。どこがいいのか分からない時は、少し時間をあけて(場合によっては数か月の単位でCDを寝かせて)再び聴くらしいです。もちろん無理やり良さを見つけ出す必要は全くありませんが、割とストライクゾーンを広く持ち、いろいろな角度から音楽を楽しむようにしているそうです。そしてこのMさん、レコード・CDの断捨離(下取りに出す)をまめに行い。所有する枚数を決めているそうです。これも長く付き合うコツだとか。何となく分かります。

Nさんは、より広くジャズをより楽しむために、何軒かのジャズ喫茶を利用しています。その店その店で特色があり、Nさん、幅広くジャズを楽しまれている方ですが、お店に入った時に知っているレコード・CDがかかっている方が少ないとか。店内でかけるジャズで勝負するジャズ喫茶ですから、自身の好みでなくても聴くべき点があると思ってるそう。お店では有無を言わさず、自分ひとりだと選ばないだろうディスクを強制的に聴かされるのも面白いとか。またお店で知り合ったジャズ仲間との情報交換も盛んで、いろいろなジャズを知るきっかけとして利用しています。

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▲私、初めてアルバート・アイラーを聴いたのはジャズ喫茶、しかも吉祥寺の「メグ」でした。

他にも「ライブとCD」を交互に楽しむ方、「オーディオとCD」を両輪のように楽しむ方、いろいろいらっしゃいます。
しかし、ジャズの楽しみ方は人それぞれ。各自のスタイルで長く楽しんでいければ一番だと思います。ジャズを聴くきっかけも人それぞれですし、ぜひお気軽に触れてみてください。当店にはジャズのすべてがある訳ではありませんが、山野楽器らしい切り口で、その入り口のお手伝いが出来たらこんなうれしいことはありません。

(2021年8月13日記 山野楽器 noteより修正・転載 神尾 孝弥)

※一部、限定盤・輸入盤等もご紹介しています。入荷が不安定になる作品もございます。品切れ等の際はご了承ください。

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