あこがれのレコード・・・

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こんにちは、ジャズ担当の神尾です。
今回は少し前、秋に行った「中古レコード市」、催事のお話です。

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▲池袋のだるまやさんに協力いただきました。

昭和生まれの音楽好き、レコード好きとして、夢の職業といえば、中古レコード屋さんか、ジャズ喫茶のマスターでしょう(そんなことはないですか?)。
レコードに囲まれて仕事をするなんて、いいよな~と思います。で、私一度(と言わず!?)やってみたかった中古レコード店店員を体験しました!そう、当店7階の催事場で「中古レコード市」という催事を行ったのです(2021年11月19~23日)。

ホールに隣接するホワイエが空いていると聞いたのは、夏の終わり頃でした。ホールでは楽譜の特価市が行われます。せっかくだから何かしたいと思い、まず浮かんだのが、中古レコード催事でした。普段もフロアでレコードを扱ってはいるのですが、会場いっぱいに並んだレコードを想像するとわくわくします(しませんか?)。懇意にしている、中古レコード屋さんに声を掛け、話をするとレコードを貸してくれるとのこと、会場の机の配置を考え計算すると、約7000枚が置けることに。テーブルを手配して、ポスターを作り、告知を出します。何とかすべてに道筋がついたのが、催事一か月前でした。

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▲夏の終わり頃、誰もいない蒸し暑い会場で、テーブルの配置を考えていた時の写真。

会場に机を並べ、レコードが搬入されたのは前日。ロック、ポップス、ジャズ、クラシックなどと書かれたレコード箱が並ぶだけでドキドキします。私、初めて体験する催事なので、何か抜けはないか、本当にお客さまに来ていただけるのか?不安なまま当日を迎えました。

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▲催事前日、ぴしっと並んだ凛々しい中古レコード、後は開店を待つばかりです。

果たして当日レジに立ちます、朝から少しずつお客さまが入ってきます。箱の上に書かれたジャンルを熱心に確認する方、ジャンルを気にせずに、片っ端から一心不乱にレコードをめくる人、99円から値段の付けられたシングル盤を往復で、しかも食い入るようにチェックする方など、なんとももう気持ちが分かって、同好の士として「いい一枚が見つかりますように」と念を送ったりしていました。

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▲シングル盤コーナー。左側のジャズコーナーのあった、バック・クレイトンは誰の手に?

カウンターに立っていると、アジアの音楽はどこですか?アフリカの音楽は?これはキズ?汚れ?といった質問。このオスカー・ピーターソンはモノラルですか?などの問い合わせが・・なんとかお答えしました。
しかし、皆さん意外?とレコードプレーヤーをお持ちなのですね。普段、4階の売場ではCDばっかり買っていた常連のお客さまも、レコードを買われていきます。会場に設置されたプレーヤーもご自身で操作して、試聴もセルフでされていきます。

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▲ティアックの一体型プレーヤー。レコードをCDRに録音可能。好評で実売もありました。レコード市、2日目はアル・ジャロウで始まりました。
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▲ナガオカのレコードケア商品。お手入れ方法の動画も流していました。

何十年か振りに、ビリー・ヴォーンのオーケストラを聴いたり、中村とうようさんの監修した、ワールドミュージックのレコードに感心したり。新鮮でした。いやーレコードっていいですね!

また、知り合った年上のお客さまから聞いた話ですが、ひと頃は輸入レコードが貴重で、価格も高かったそうです。お店で輸入盤を買おうとすると、もう少し待てば音質も良く、安価な日本プレスが出るからと言われたとか・・。自分の世代(1971年生まれです)は輸入盤って国内盤に比べて買いやすいイメージがあったので意外でした。
また、(非常に大まかに言って)輸入盤レコードは硬い音、国内盤レコードは柔らかい音、と説明されていたそうです。この話も興味深いと思いました。

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▲ジャズ、クラシックのコーナー、やはりこの2つのジャンルが売れ筋でした。

で、たった5日間の「中古レコード市」でしたが、アナログ好きな人たちとの出会いを楽しみました。また、機会を作って企画したいと思っています。その際はぜひご来場ください。

「中古レコードとの出会いは一期一会」。最終日に私がちゃっかり購入した1枚を紹介して、今回は終わりにします。

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▲サディク・ハキム『プレイズ・エリントン・プラス・ハキム』。アメリカのバップピアニスト、1974年のカナダ録音盤。
セクステットでタイトル通り、エリントン曲を演奏しています。裏にしかタイトルが表記されていないレコードです。

(2022年1月27日記 山野楽器 noteより修正・転載 神尾 孝弥)

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