1月22日は”ジャズの日”

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■ジャズの日とは?
東京都内の老舗ジャズクラブのオーナーらによる「JAZZ DAY実行委員会」が2001年から実施している記念日です。JAZZの”JA”がJanuaryの先頭2文字であり、”ZZ”が”22″に似ていることからこの日が記念日されました。ジャズのファン層の裾野を広げる為に、ライブコンサートなどさまざまなPR活動も各地で行われています。

(PR TIMES MAGAZINE)

「ジャズの日」…ご存じでしたか?

NHK 連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』では、ジャズトランペット奏者、ルイ・アームストロングの名曲「On the Sunny Side of the Street」が物語の重要なポイントとなるなど、ジャズに親しみを感じる人が増えています。「聴いてみたい、でもちょっと難しい気がする…」としり込みする方には、きっかけの1枚を提案。さらに1歩踏み込んでみたい方には、今注目を集めるアーティストをご紹介。また、山野楽器で「ジャズのことならこの人」、銀座本店のジャズ担当者のイチオシもご紹介します。
気になる1枚をぜひ手に取って”ジャズの日”をお楽しみください。
(広報担当 K)

ここからは、”銀座本店のジャズ担当 神尾”です。
「JA22」の日=「ジャズの日」にちなんで、フロアからおすすめの作品をご紹介します。皆さまの、ジャズ聴き始めのきっかけとなったら、こんなにうれしいことはないですね。

これからジャズを聴いてみたい方におすすめ

マイルス・デイビス/カインド・オブ・ブルー(SICP-30216)
モダンジャズの巨人、マイルス・デイビス。その巨人を代表する作品です。サックスにジョン・コルトレーン、ピアノにビル・エヴァンスといった名手が参加しています。全体を貫くクールで、ブルーな響きはジャズのジャンルを飛び超え「20世紀が生んだ最も偉大なアルバム」と称されます。発売以来、世界累計での販売は1,000万枚以上だそう。全音楽ファンにおすすめします。

ビル・エヴァンス/ワルツ・フォー・デビイ(UCCO-5551)
本作のタイトルでもある「ワルツ・フォー・デビイ」は、ジャズピアノ史上屈指の名曲の一つです。この愛らしいメロディは当時3歳だった姪に捧げられたもの。1961年春、ニューヨークの有名クラブでのライヴ。トリオの集中した演奏は親しみやすく、奥深いです。ここ何年か驚くような未発表演奏が続々と発見され、没後も存在感を増すエヴァンス。まず始めに聴くアルバムとしておすすめしたい名盤です。

オスカー・ピーターソン/プリーズ・リクエスト(UCCU-5556)
ジャズピアノといえば、まずタイトルがあがる名作です。鍵盤の端から端までを縦横無尽に使い、ダイナミックにスイングします。ファンのリクエストによって選曲されたというアルバム。ジャズスタンダードにボサノヴァ、ブルースなど、バラエティに富んだ演奏も人気の秘密です。ジャズの楽しさが伝わってくる1枚。

ヘレン・メリル・ウィズ・クリフォード・ブラウン(UCCU-5755)
独特のハスキーな声で「ニューヨークのため息」と称されるシンガーです。2曲目に収録された「ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ」はTVCMにも使われた有名曲。夭折した名トランペッター、クリフォード・ブラウンの見事なプレイも印象に残ります。永遠に色あせないジャズヴォーカルの名盤。当時ヘレンは25歳、そしてこの風格です。

今注目のアーティスト

上原ひろみ/シルヴァー・ライニング・スイート 初回限定盤(UCCO-8042) 
2021年の東京オリンピック開会式での演奏も話題になった、日本が世界に誇るピアニスト。ストレートにジャズを弾いても素晴らしいですが、この新作では、ピアノ+弦楽四重奏という編成で、美しくスリリングに聴かせます。作曲・編曲もすべて上原自身のもの。超絶な技巧を駆使した表現豊かな音楽に引き込まれます。初回限定盤には、ブルーノート東京で行われたピアノソロライブの音源がボーナスCDとして付きます。このソロも必聴です。

チャンピアン・フルトン/夢であえたら(VHCD-78360)
アメリカのピアノ弾き語りの歌姫、チャンピアン・フルトン。ベースとドラムを従えヨーロッパツアーに出ようとしたら、パンデミックで中止に。デンマークにたどり着いたチャンピアンはその勢いでスタジオ録音を敢行。ラフでグルーヴィーなアルバムに仕上がっています。コクのある声で聴かせる「オール・オブ・ユー」や「ボディ・アンド・ソウル」などのスタンダード。一方で、歌なし、ピアノでブルースを披露する「ブルース・フォー・ジェイ・マクシャン」も見事です。

挾間美帆/イマジナリー・ヴィジョンズ(KKJ-163)
自身が首席指揮者を務める、デンマーク・ラジオ・ビッグバンドをフィーチャーした、全曲書下ろしにとなる新作。斬新でカラフルなハーモニーの曲、スイング時代にレイドバックしたようなシャッフルリズムの曲など。本人いわく「これはちょっとやりすぎたかな」という難曲も含めて、各曲がイキイキとフレッシュに響きます。日本が世界に誇る若きジャズ・コンポーザーにぜひ注目を。

パスクァーレ・グラッソ/ソロ・マスターピース(SICJ-30022)
ニューヨークを拠点に活動するイタリア生まれのギタリスト。パット・メセニーも絶賛したとして、ジャズ界の注目を集めたデビュー作です。全編ソロによる作品で、有名スタンダードを次々に聴かせます。各曲で圧倒的なテクニックと歌ごころを披露。初めて聴いた時はあの名手、ジョー・パスの再来かと思いました。当初配信だけで作品を発表していましたが、日本の熱心なディレクターに説得されCDとして発表。その経緯にも納得の出来です。

銀座本店ジャズ担当者のイチオシ

ロベルト・オルサー/NOTTURNO(AS-170)
大阪の下駄屋さんが営むジャズレーベル「澤野工房」のニューフェイス。細かいひとつ一つの旋律がとても美しいピアニストです。ビターでいて時にスイート。ヨーロッパならではの磨き抜かれたメロディに惹かれます。クラシックの隠れた名曲や、あのエヴァンゲリオンの曲までをカバー。選曲にも注目したい静かな、しかし堂々とした一作です。

トニー・ベネット&レディー・ガガ/ラヴ・フォー・セール(UICS-1380)
ロングセラーを続ける、トニー・ベネット(1926年生まれ)とレディー・ガガ(1986年生まれ)、年齢差60歳のコラボレーションアルバムです。題材はコール・ポーター。「ナイト・アンド・ディ」や「ラヴ・フォー・セール」などの名メロディを、なんとも息の合った微笑ましい2人が歌います。お互いのチャーミングさを引き出しているところがいいですね。年の差なんて関係のない、音楽の力を感じます。

マッシモ・ファラオ/シネマ・パラディソ(VHCD-78357)
イタリアのピアニスト、マッシモ・ファラオ。映画音楽の巨匠、エンニオ・モリコーネの名曲を取り上げたアルバムです。ピアノソロや管楽器も入ったクインテットなど、さまざまな編成でスインギーに、そしてロマンティックに聴かせます。名曲「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」は、アレンジ違いで2バージョン収録。そして、決定的名曲「ニューシネマ・パラダイス」には感涙。名画の美しいシーンが思い出されます。

渡辺貞夫/ジャズ&ボッサ(VICJ-61790)
音楽活動70周年を記念し、2021年6月末に、サントリーホールにて2日間にわたって行われたアニヴァーサリーライヴから、ベストテイクを収録。スタンダード~ブラジリアンテイストのオリジナル曲まで。ストリングスとともに奏でた1枚。今回は、サックスの生の音を楽しめるように、サックス用PAマイクを使用することなく演奏されたそう。コンサートの感動がよみがえります。

以上12作品です。もし気になるCDがありましたら、ぜひお手に取ってみてください。

(2022年1月17日記 山野楽器 noteより修正・転載 神尾 孝弥)

※一部、限定盤・輸入盤等もご紹介しています。入荷が不安定になる作品もございます。品切れ等の際はご了承ください。

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