2023年9月20日発売 ユニバーサルミュージック、ジャズの定番シリーズ「ジャズ百貨店」の新ラインアップ「PIANO編」。日本のジャズ・ファンに特に人気の高い楽器“ピアノ”に焦点を当て豊富なカタログの中から名盤を50作品厳選。

  • URLをコピーしました!
メーカーコメント

【シリーズ累計出荷80万枚超! 「ジャズ百貨店」の新ラインナップが登場】
2016年の発売以来シリーズ累計出荷が80万枚を超えるユニバーサルジャズの定番シリーズ「ジャズ百貨店」に新たなラインナップ「PIANO編」が登場!
日本のジャズ・ファンに特に人気の高い楽器“ピアノ”に焦点を当て、ビル・エヴァンス、オスカー・ピーターソン、ハービー・ハンコック、ウィントン・ケリーをはじめ、ユニバーサルミュージックの膨大なカタログから、ジャズ・ピアノの名盤をレーベルの枠を超えて50タイトル厳選。
・SHM-CD仕様 ・新規ミニ解説付

ジャズ担当、おすすめコメント

管理人もいつも楽しみにしている「ジャズ百貨店」シリーズ。新しいラインアップは「PIANO編」です。売場時代を振り返ってみて・・単純な売場面積の大きさで比べても、ピアノ作品ってやはり多いですよね。メーカーコメントにもあるように親しみやすい楽器だとも思います。そして、小粋だったり、ダイナミックにスイングしたり、前衛的なテイストがあったり・・その奏者の演奏スタイルが、分かりやすく楽しめるというのも人気の秘密かも知れません。今回のシリーズは、ピアノの巨匠たちの味わいのある作品から、少し隠れた通好みの作品まで・・幅広い作品が選ばれていて、お求めやすい価格で発売になります。
管理人のおすすめも、少し合わせてご紹介いたします。ぜひこの機会にお楽しみいただけたらと思います。

秋吉敏子 / メニー・サイズ・オブ・トシコ。まず、クリフォード・ブラウンのたそがれた雰囲気のバップ曲「マイナー・ムード」がすごくかっこいい。この曲だけでも見つけものかなと私、思いました。「バグス・グルーヴ」はなかなかテーマが出てこない編曲、この曲扱いも粋だな~と思うのです。
ジョージ・シアリング / ジャズ・モーメンツは、シアリング、キャピトル時代の珍しいストレートなトリオ作。ベースはアーマッド・ジャマルのトリオでも知られる名手、イスラエル・クロスビー。クロスビーは、この録音の約半年後に亡くなっており、ほぼ最終の録音だそう(諸説あり)。そんな彼の弓弾きで始まる「イット・クッド・ハプン・トゥ・ユー」、この美しさはどうでしょう。ぜひ聴いて欲しいです。
ケニー・ドリュー / ケニー・ドリュー・アンド・ヒズ・プログレッシヴ・ピアノは、大名盤 リヴァーサイドの「ケニー・ドリュー・トリオ」(1956年)に隠れますが、1953-54年に残された名盤です。心地よく弾むオープニングのブルース曲からいい雰囲気。次曲スローな「アンジー」の乾いたピアノの響きもたまりません。

クレア・フィッシャー / ファースト・タイム・アウト 。1962年、LAでの録音。活動初期のゲイリー・ピーコックが参加しています。注目は「ピース・フォー・スコッティ」という、スコット・ラファロへの曲。作曲はクレア・フィッシャーですが、ピーコックのラファロへの思いも反映されていると思っています。フィッシャーはトリスターノやフリーへ接近する感覚も併せ持ち、野心的な演奏を披露しています。
オスカー・ピーターソン / オスカー・ピーターソン・プレイズ・カウント・ベイシー。オスカーが敬愛するカウント・ベイシーの曲集。この「ワン・オクロック・ジャンプ」・・ピーターソンが実にベイシー風のタッチを聴かせていて面白い、間があって、ピンっと粒立ったピアノがいいですね。これを聴いたプロデューサーのノーマン・グランツも笑顔になったと思うのです(勝手な想像ですが・・)。
ポール・ブレイ / トプシー。1954年のリーダー2作目。活動初期の軽快にスイングするピアノが楽しめる好盤です。例えば、「ゼア・ウィル・ネヴァー・ビー・アナザー・ユー」のスイング感、いいですよね。そして、ミルト・ジャクソン作曲の名曲「オータム・ブリーズ」のひたひた感もいい。後年は即興演奏を極めていくブレイですが、ここではストレート、モダンに聴かせます。

ロンネル・ブライト / ザ・ロンネル・ブライト・トリオ。私的には、本当に過小評価されているピアニストだと思っています。一曲目の「セイル・エム」から骨太なスイング感に痺れます。サラ・ヴォーンの伴奏を務めていた(1958年)、ツアーでパリを訪れた際に録音されたものです。⑦に「サラを追いかけて」なんていう曲があったり(後年、1990年には東京で『サラ・ヴォーンに捧ぐ』というアルバムを録音しています)するのもいい。「イージー・リスニング」でのリチャード・デイヴィスのベースソロも見事ですね。
ルネ・ユルトルジェ / プレイズ・バド・パウエル。1955年の初リーダー盤。バドへのあこがれを思いっきり表現する若きルネが眩しい。そのあこがれを高速バップナンバーで聴かせる「ア・ラ・バド」ほか、聴き応えあります。フランス・モダン・ピアノの名盤です。
ピム・ヤコブス・トリオ / カム・フライ・ウィズ・ミー。オランダを代表するピアニスト。私、本盤をジャズ喫茶で聴いた時は、即ジャケットを確認しに行きました。どっしりと大股で歩くようなスイングテンポの「アイヴ・ガット・ザ・ワールド・オン・ア・ストリング」。そしてここから続くスロー曲「スプリング・ウィル・ビー・ア・リトル・レイト・ディス・イヤー」、さらに「枯葉」という流れも楽しい。売場勤務時に店内演奏で大好評でした。そんな思い出もある1枚です。

50タイトルから独断で9作品を選んでみました。参考にしていただけたらうれしいです。(ジャズ管理人)

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

Be Happy With Music
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次